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■私的ポリゴン解説 <上>
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ポリゴンの特徴
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ポリゴンが使う自己再生の性能
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低レベル電磁波ポリゴン2のカビゴン封じ
元はと言えば、ポリゴン2はマイナーだった。
捨て身タックルからの特攻力、特殊耐久力がカビに劣ると言う理由、
何より状態異常にすこぶる弱いと言うこと。
カビゴンに勝っている要素と言えば特殊攻撃による役割破壊の強烈さぐらいだと言う。
しかし2003年秋、ヴェイル氏が眠るポリゴン2、通称:ゾンビポリゴン2を提唱。
状態異常に弱い事をサブウエポンに特殊攻撃を持たせず、
敢えて自己再生+眠るの回復技2刀流でカバーする事で、
より驚異的な耐久力及び持久戦への強さを実現。
ポリゴン2の実力をポケモンネット界に本格的に知らしめる。
更に同時期、しゃわ氏がPPの多さを生かした低レベル電磁波ポリゴン2を考案。
電磁波であらゆるポケモンの動きを止め、麻痺運・持久戦によるカビゴン封じとしての能力を引き出す。
その機能性から、この低レベル電磁波ポリゴン2は瞬く間に最新のカビゴン封じとして一世を風味する。
こうした時代の最先端としてポリは、特にPP戦を意識した新しい戦術の媒介となり、
メジャーの位置を確保。今では対戦でポリゴン2を見かける事など珍しい事では無い。
では早速本題に入ろう。
この事を見てもやはりポリ発展の最大の要因は、自己再生からなる持久力。これ超重要。
自己再生の「使ったポケモンの最大HPの半分の量を回復する」というお手軽さと、
最大32というPPの多さ。この2つのポイントがポリの持久戦においての大切な要素となっているわけ。
ここでポリゴン2(特に低レベル電磁波)が、本当にカビゴン封じに適したものなのか大雑把に検証して見たいと思う。
まずポリゴンのステータス。
タイプ ノーマル(弱点:挌闘×2 抵抗:ゴースト×0)
HP:85 攻撃:80 防御:90 特攻:105 特防:95 素早さ:60 (※付録:素早さ早見表)
まぁ、どのレベルでもカビゴンに先制できると考えればここでは何の問題も無いが、
素早さが低めな事以外は、大変ソツのないステータスとなっている。
ノーマル属性と言う事で弱点が挌闘だけと言うのも何気に大きなポイント。
実際ダメージ計算してみたところ同レベルの攻撃は、
乱数2発以下⇒太い骨ガラガラ(地震)、ヘラクロス(メガホーン)、カイリキー(クロスチョップ)他
3発⇒フーディン(サイコキネシス)、カビゴン(恩返し)、サイドン(地震)、
サンダー(10万V)、55バンギラス(岩雪崩)、ファイヤー(大文字)他
乱数3発⇒ライコウ(10万V)、ナッシー(サイコキネシス)、イノムー(地震)他
4発以上⇒スイクン(波乗り)、エアームド(ドリル嘴)、メガニウム(葉っぱカッター)他
と言う具合に、特定の攻撃技を除いては殆どのメジャー攻撃を2発以上で耐える事が出来る。
一見脆そうにも見えない事も無いが、自己再生の性能を考慮すると2発耐える計算であれば、
ポリゴンを受けに出す→相手の攻撃(ポリゴン残りHP4/6)→
→相手の先制攻撃(ポリゴン残りHP2/6)→ポリゴン自己再生(ポリゴン残りHP5/6)→
→相手の攻撃(ポリゴン残りHP3/6)→ポリゴン自己再生(ポリゴン残りHP6/6)……
という具合に、強引ながらも相手の攻撃を受けきる事が出来るわけ。
この2発がHPをギリギリで残らせるような物であっても、相手が命中率10割満たない技を使っていたり、
タイミングよくこちらから電磁波をかければ、相手の痺れや外れを待つ事になり、
自己再生の連打でいずれ自分のHPを満タンに出来るはず……という仕掛け。
(※相手からの急所や追加効果なんてポリは考えない(死))
また電磁波自体が相当心強いサポートになるため、機能性に長けていると言える。
その事から考えれば例え低レベルでも、同レベル程度のライコウやスイクンはほとんど受けきる事もでき、
更に鈍いで強引に潰す事も出来る。
この作業をするにあたって便利なのが、先ほども述べた電磁波。
これが電磁波ポリゴンの戦法と強みと言った所。
しかし、この耐久力の他に忘れないで欲しい事が1つ。
それは自己再生連打する事によって、かなりのターンを消費する事。
PPが多いと言えど、所詮回復するのは最大HPの半分量なので、
眠るから見れば単純計算でHPを最大にするのには2倍、ターンをかける事になる。
更に状態異常を自力で治せないので、眠る持ちでない場合、
毒状態や麻痺状態(途中痺れる可能性)の時には更に多くのターンを費やす事となる。
自己再生系特有の状態異常にすこぶる弱いと言うことからも、
相手は必ず状態異常を狙ってくる筈であり、その可能性が拡大される。
普通の対戦ではただの長期戦で済むかもしれないが、何かとターン制限がつく公式戦等大会では、
決着がつかずに、状況によっては負けてしまう事が出てくる。
また逆に考えれば勝つ事もあるので、ポリゴンの長期戦を上手く制するかは使い手次第。
これがポリゴンを使った時に長期戦が多くなる現象の原因でもある。
さて肝心のカビゴンだが、ポリの恩返しで同レベルカビを落とすには乱数4発と少し面倒。
こういう場面でも電磁波の運頼りにするケースもあるのだが、主な戦術はPP戦に頼るということ。
実感が湧かない人に分かり易く説明。
例えばカビと対峙した時のカビとポリの総合PP量を比較してみよう。
◆カビゴン(相手) 技:恩返し 技:鈍い 技:技スペースα 技:眠る
◆ポリゴン(自分) 技:恩返し 技:鈍い 技:技スペースα 技:自己再生
(※鈍い合戦意識のため、鈍いと回復技は固定。主力技は双方恩返しで統一。)
見て貰えれば分かるように、回復技が眠る(最大PP16)か自己再生(最大PP32)の違いだけで、
PP差16もつけている。単純計算で確実に16ターン分勝っている。
更に同レベルでのカビゴンの恩返し(最大PP32)はポリのHPの半分も削れないので、
自己再生だけで相手の攻撃を凌ぎきる事も出来る。
カビゴンの技スペースαに至っては大体がサブウエポン(大文字、地震等)が、
多く見積っても最大PP16程度で、ポリゴンの技スペースαに電磁波(最大PP32)や眠るを入れる事により、
PP戦で打ち勝つ事が出来るという仕組み。
もちろん全てのカビゴンに勝てる訳でも無いが(対カビゴンについては後に詳しく説明)、
どう考えようともタイマンでポリゴン2がカビゴンに負けない事実は基本的に覆されない。
これで、ポリゴン2のカビゴン封じという役割は証明された。
エアームド等とは違って得意不得意があまりはっきりせず、スイクンやライコウ、ナッシー等、
あらゆるポケを潰しに行けるのも利点と言える。
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